お茶の成分テアニンを飲むことで認知症予防になるかも?その効果について

テアニンの認知症予防効果について


はじめに

本日もテアニンについての記事にしようと思います。

前回はテアニンの睡眠への効果についての記事でしたが、今回は認知機能低下予防についてです。

日本も超高齢化社会になってきていて、認知症予防や対策は国をあげての課題ですよね。僕が働いていた病院でも高齢者の方が大半でした。

ちなみにアメリカに住んでいると、日本と比べて高齢者が少ないように感じます。調べてみるとアメリカの平均寿命は78.69歳(2016年)で、日本の平均寿命は83.98歳(2016年)でした!

どうりで高齢者を町であまり見ないわけです。

日本と比べても5歳も平均寿命が短いわけですから。この平均寿命の差には様々な背景がありそうですが、長くなりそうなんで今回は置いておきます。

テアニンについて話を戻すと、今回調べた論文では、テアニンの含有量が多い緑茶を高齢者の方に飲んでもらい、その効果を検討したものです。

結果としては、12ヶ月間テアニン高含有の緑茶を飲み続けることによって、認知機能を評価するスケールの点数がプラセボよりも高得点でした。

つまりはテアニンの長期服用によって、認知機能低下予防効果の可能性があるということが報告されています。プラセボとは偽薬と言われ、有効成分を含まない薬剤のことです。

テアニンを長期で飲み続けることによって、認知症が進行するのを防いだり、認知症になることを予防できる可能性があるかもしれないですね。

実験について

対象となるのは、改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の得点が21点以上であった被験者29名 (平均年齢85歳)で、被験物質の長期問摂取が認知機能に与える影響が調べられました。

長谷川式簡易知能評価スケールというのは、認知症を評価する上でよく使われる満点が30点のスケールです。

点数が低ければ認知症が疑わしくなってきますが、問診や診察、画像検索など総合的に認知症は診断されます。

長谷川式スケールの点数は大まかな認知症の目安としてはわかりやすいと思います。

被験物質は、テアニン含有量2.33%、カテキン 含有量7.95%の緑茶葉が使用されました。

この茶葉を抹茶様に粉砕し、20%の割合でコーンスターチを混合した緑茶抹を作成し、2号カプセルに1カプセルあたり170 mg充填され、これをテアニン高含有緑茶抹と表現しました。

この被験物質を、1日当たり朝昼夕の食後に4カプセルずつ計12カプセル(緑茶抹摂取量2040mg/日,テアニン摂取量47.5mg/日)を12カ月間毎日摂取されました。

この被験物質を飲んでもらった群、プラセボ群、被摂取群に分けられ、1ヶ月ごとに長谷川式スケールが行われ、得点の推移によってテアニンの効果が評価されました。

結果について

テアニン高含有緑茶抹摂取群は,プラセポ摂取群や非摂取群と比較して,HDS-Rの平均値が明らかに高くなる結果が出たとのことでした。

ちなみに今回の試験に用いたテアニン高含有緑茶抹は、テアニンが2.33%と通常の緑茶の約2倍以上含まれているようです。

被験者は,この緑茶抹を毎日2040mg摂取したことから毎日47.5mgのテアニンを摂取したことになりますね。

このテアニン摂取量は,日常の緑茶から摂取するテアニン摂取量に比べると2倍以上になるので、普通に緑茶を飲んでいてもはっきりとした効果は得られなそうですね。

今回の実験のような効果を得たければそれなりの量のテアニンを飲む必要があると思われます。

また,1日当たり3回に分けてコンスタントに摂取しているので,血中や脳内のテアニンの滞在時間は比較的長かったことも推察されています。

今回の試験に用いたテアニン高含有緑茶抹には,通常の緑茶の約半量ですが7.95%のカテキンも含まれており,カテキンとテアニンの相乗的な作用もあったかもしれません。

まとめ

今回は超高齢化社会である日本にとって大変ありがたい効果であるテアニンの認知症予防効果についてでした。

被験者の数が多いわけではないといえ、12ヶ月という期間で明らかな効果が出たのはとても面白い結果でした。

通常の緑茶のみの生活では今回のようなテアニンの服用は難しいと思うので、ある程度の効果を期待したい場合にはテアニンサプリメントを使いながら補うのが良さそうですね!

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参考文献:
角田 隆巳・片岡 洋祐・宇都宮一泰他.テアニン高含有緑茶抹摂取による高齢者 の認知機能低下抑制作用と作用機序.日本未病システム学会雑誌 2010;16(2):334-336