脚や腕が勝手に動いてしまい眠れない方へ、周期性四肢運動障害かも?

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はじめに

昨日のむずむず脚症候群の記事で、周期性四肢運動障害について少し触れたので、今日はそれを記事にしようと思います。

 

きっと、むずむず脚症候群以上に聞いたことがないのではないでしょうか。

医療者でも話題に出ることは多くないので、かなり専門性の高い病気ですね。

 

寝ている時に、突然脚や腕が動いてしまって途中で起きてしまい睡眠が妨げられることが頻回にありませんか?

 

不眠の一因として挙げられます。

 

もしかしたら周期性四肢運動障害かもしれません。

薬で治療できる可能性がありますよ!

 

周期性四肢運動障害とは

睡眠時に脚や手がピクピクすることが続いたり、ビクッと起き上がったりします。

これを周期性四肢運動と言いますが、健康な人でも起きうる現象です。

 

ただ、この症状によって不眠が起きていて睡眠ポリグラフ検査という検査を行って、初めて周期性四肢運動障害ということがわかります。

 

なので日中に強い眠気があったり、夜間に何度も目が覚めてしまう苦痛がなければ診断もつきませんし、病院に行く必要もありません。

 

原因は未だはっきりとはわかっていません。

仮説はありますが、解明には至っていないようです。

 

周期性四肢運動は年齢を経るにつれて、増えていきます。

検査をしてみると、健常高齢者の57%にこの運動が見られるというデータもあります(1985:Reynolds, C.F.)。

 

ただ、自覚として不眠などの症状がなければ問題ありません。

 

不眠が続く方の11.4%ほどに周期性運動障害が隠れているというデータもあります(1975:Guilleminault, C.)。

 

つまり自覚はないけど、何だか夜起きてしまう、昼間に眠くなるといった方の中には少なからずこの疾患が隠れている可能性があるんですね。

 

周期性四肢運動障害の診断基準(ICSD一部改変)

A.不眠か過度の眠気の訴え.運動を自覚してない場合もあり

B.この周期性四肢運動がみられ、下肢運動は足関節, 膝関節,股関節の屈曲と母趾の背屈

C. 睡眠ポリグラフ検査の所見
1運動は 20~40秒周期で 0.5~5秒の持続時間

2運動に伴って覚醒したり,脳波上の覚醒反応あり

D.これらの原因となる身体的あるいは精神的疾患なし

E. 他の睡眠障害によるものでもない最小限基準A+B

 

要約すると、下記のようになります。

A.不眠、眠気の自覚はあるが、体が動いてしまうことへの自覚がない場合もある

B.体が動いてしまい、脚の運動については足首の関節、膝の関節、股関節が曲がったり、足の親指が上を向いてしまう運動のことを指す

C.睡眠ポリグラフという検査で一定の結果を認める

D.E.他に体や精神面の原因が見当たらない

 

症状に思い当たる場合には?

自分自身で対処できることは多くありません。

病院での治療が中心になります。

 

ただ、一般の科で扱う病気ではないので、近隣のクリニックを受診しても原因は不明で終わると思います。

 

神経内科や精神科でも特に睡眠を専門に扱う睡眠専門医の受診をオススメします。

 

周期性四肢運動障害の治療について

薬物治療が中心になります。

 

むずむず脚症候群と因果関係があり、似た薬物選択になります。

具体的には、ドーパミン製剤やドーパミン作動薬、ベンゾジアゼピン系薬剤といった選択になります。

 

むずむず脚症候群について詳しくはこちら

 

taromental.com

 

 

様々な薬があるので、主治医と相談して適切な薬を選びたいですね。

 

終わりに

あまり馴染みのない病気ではありますが、何だか日中眠い、夜何度も起きてしまう。

 

自覚はないが不眠の原因になっている場合があるかもしれません!

 

不眠について詳しくはこちら 

taromental.com

 

 

体が動いているという自覚はなくても、パートナーに体が動いていると指摘されることがある場合にはこの病気の可能性があるかもしれません。

 

治療によって生活が楽になるかもしれませんよ!

 

参考文献:

鈴木圭輔、宮本雅之、平田幸一.レストレスレッグス症候群と周期性四肢運動障害.臨牀と研究2018;95-12:45-50

堀口淳.周期性四肢運動障害は睡眠障害である!-見逃してはならない脚のピクツキと悪い寝相-.精神雑誌2008;110-2:90-93